私という現象が

風に吹かれてまわる風車だとして、風が吹きやめば、風車はただの物体になるし、風車がこわれれば、風は風車をまわすことができない じゃあその現象の実体は風かというとそうではなく 風車かというとそうでもない その現象が終わっても 風はどこかで吹き続けるし 風車は土に還って新たな生命を育む それはもはやここに立ち現れている私という現象ではない でもそれは続いてきたしこれからも続く 風が恐竜のほほを撫でていた頃から地球が太陽に飲み込まれる時まで あるいは宇宙が始まった日から収束するその日まで