子供を生んで存在不安が消えたこと

子供の頃からドジばかりで、大人たちに怒られることも、同級生たちにバカにされることも多かった私は、ずっと不安だった。私はここにいていいのか、私は生きていていいのか、私は生まれてきてよかったのか・・・なんとか存在を許されるためにがむしゃらに勉強したりもした。

後に夫となる人とは結婚前に長く付き合ったが、結婚するまでは遊びなだけで結婚する気はないんじゃないかとか、結婚してからは本当は好きでないのに惰性で結婚したのではないかとか、とにかく不安が消えず、試し行為的なことも随分してしまった。

こんなふうにごく幼い頃から長いこと付き合ってきた存在不安が、子供を生んでからだいぶ小さくなった。

 

生まれてきた子供に触れ、この子がこの世に生まれてきたことは祝福であり絶対に正しいことだと無条件に感じた瞬間、この子の誕生の必要条件である、夫との出会いも、そして、私自身がこの世に生まれたことも、祝福であり正しいことだったのだと腹落ちしたのだった。

 

もちろん子供の誕生はそのことに気づくきっかけだっただけで、最初から、命はすべて善きものなのだった。